走馬灯

わたしの人生のさいごにみる走馬灯

カタチのないプレゼント

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最近、小学生の頃ファンクラブにまで入ってよく聴いていたSEKAI NO OWARIの曲を、久しぶりにプレイリストに追加した。

曲名は「プレゼント」。 

 

小学生の時のわたしは、かなりのやんちゃ娘で、男の子といつも、木登りや鬼ごっこをして遊んでいた。

その男っぽさはいい意味でも悪い意味でも、かなり目立っていたから、上手くまわりの女の子と馴染めなかった。女の子たちが楽しそうに広げるシール帳やプロフ帳は良くわからなかった。

 

当時そんな私にも気の合う女の子の友達が1人いて、その子にはよく自分の悩みを打ち明けていた。

どうしてあの時、そうなったのかよく覚えていないけど、その子と些細なことで喧嘩をして口を聞かなくなった。

それがきっかけで、ある日学校に行ったら誰も私と口を聞いてくれない日があって、学校を早退して1人で泣きながら帰ってお母さんにその事を話した。

 

何を言われてももう誰も信じれなくなっていたわたしにお母さんは

セカオワのプレゼントを繰り返しお風呂で聴いてごらん。お湯ためておいたから、気が済むまで泣いて、もう涙が出てこなくなったら出ておいで。」

とだけ言ってわたしを1人にした。

 

その後はお湯が冷めて、目の周りの皮膚がパリパリして痛くなるくらいお湯の中で繰り返しプレゼントを聴いた。

 

「プレゼント」には、わたしがそばにいる大切な人を変わらずに大事にできるための言葉がつまっている。

人生は、何十年か好きに生きていい特別なプレゼントだと、深瀬くんの言葉がある。

 

生きていく中で、自分らしくいる分、傷つくことも裏切られることもあるけど、あの時お母さんは私に自分らしくいていいと思わせてくれるプレゼントをくれた。

 

わたしがわたしでいて、それを受け入れてくれる大切な人に、ひとりぼっちにさせないよと返せるように強い人でいたいな。

 

久しぶりにイヤホンから流れ出す聞き慣れたその曲のイントロは、

これからもきっとわたしに、わたしらしく歩き続けていいと信じさせてくれる

 

ひとりぼっちじゃないこと、大切なきみとわたしを繋いでくれるメロディーだよ