走馬灯

わたしの人生のさいごにみる走馬灯

@akaruitokoro(あかるいところ)

akaruitokoroとは、わたしが高校生の時につくり出したartwork用のインスタのアカウント名だ。

最初は何気なく、描いた油画作品を自分があとで振り返れるように作ったものだった。

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わたしは幼い頃から、絵を描くことがただ好きな女の子だった。

小学二年生の時

白い画用紙に水彩絵の具で、海の中を泳ぐ虹色の鮫を描いたことがある。

何故鮫を虹色にしたのか、それは単純に鮫が好きだったから。当時大好きだった鮫を、海の中の、私の中の主役にしたかったからだ。

その作品は学校から東京都の美術展覧会に選出された。

 

" ただ好き "で描いていた絵を、「表現」として描くようになったのは高校3年生になってからだ。高校生の自分は、自分自身にも、周りにも素直になれなかった。

溜め込んでいた寂しさや不安を言葉にして吐き出せずに、いつもどこか遠くに行きたかった。

 

だからこそキャンバスの前では素直で、ありのままでいたかったのだ。

そうやってわたしはキャンバスの前では、かっこつけたりしちゃいけないのだ。

単純に好きなモノへの愛情を込めて色をのせることを、忘れちゃいけない。


「あかるいところ」という名前にしたのは

変にかっこよく、大人になりきろうとせずに

素直で純粋で、単純なものが良かったから。

「あかるいところ」では、感情が大きく動く子供の頃、つまり" 思春期 "について振り返る。

そして、決して終わることのない、わたしなりの「女の子らしさ」の追求。

 

わたしは誰しもに、子供の頃に抱く魔法のような、純粋な感情を忘れて欲しくないと思う。

止めることができない時の流れの中で、走るように生きていくわたしたち。

瞬きをすれば消えて、過去になってしまう今を、永久に追憶できるように、わたしだけの色でキャンバスに残そうと思った。

人生の最後に、残した作品たちはきっとわたしにとってかけがえのない走馬灯になるだろう___

 

つまり「あかるいところ」は、わたしにとっての

"忘れたくない眩しい記憶たちを辿る場所 "を表しています。

「あかるいところ」とはわたしにとって描くことそのもので、

わたしの中にある痛みや寂しさを照らして、いつも光射す方へ導いてくれる場所。

逃げていい場所のこと。


わたしが描き続ける理由はただひとつだけ。

絵を描いているときの私がいちばん素直で、人間らしいからだ。

" ただ好き "だから描き続け、その好きをこれからも素直に表現して行きたい。

 

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(Instagram@akaruitokoroより「あかるいところ」)作成:2023年3月3日