最近この頃、おもうのです。
1年前に女子高校生を卒業して、あの時隣にいたあの子たちはいま、同じ空の下のどこかで
知らない誰かと笑っているんだろう。
そんなことを考えながら、危なっかしくて
愛おしい学生時代の記憶に思い焦がれるのです。
思春期のときにみんな一度は経験するかもしれない
わたしが何者なのか、分からないとき。
正確にはわたしは、何者でもない自分が凄く嫌いだった
少し伸びた前髪と、膝にかかるスカート
無知で、純粋で、不自由な箱の中にみんな同じ。
はやく、こんな箱の中から抜け出して大人になりたかった。
「こんな世界じゃ、わたしは上手く呼吸ができない!!」
けれど、結局わたしは今も大人になんてなれそうになくて
なりたくもなかったよ
知りたくないことや、わたしたちを何者かに染めてしまうこの世界から
あの箱はわたしたちを守っていたのかもしれない
だからわたしは、あの頃のわたしを永遠に記憶していたい
大丈夫、わたしは何者にも染まらないよって。